会社員が最長43年背負う十字架「人事異動」について徹底解説!

会社員が最長43年背負う十字架「人事異動」について徹底解説! さとり世代の株日記 資産運用

こんにちはーネオコンです!

本日は駐在日誌と言いますか、ただの社畜日誌と言いますか、恒例の「会社員生活を送る上で生じた理不尽、厳しさ」を強く感じた1週間でしたので、「財務分析」でも「この世の真理」シリーズでもありませんが、この1週間で最も深く考えたことである「人事異動」についてご報告申し上げます。

中東駐在の30代半ばの先輩が帰任して、次の異動先が国内営業部だった件

今週、私が会社員生活ってやはりきついな〜て思った件は、同じ部署から中東に家族で帯同していた先輩が帰任となり、次の異動先が国内営業部(地方駐在)であったということです。

これにはびっくりですよ。

4,5年前に先輩がご結婚と同時に中東に帯同で赴任されて、昨年コロナ騒動で一時帰国してそのままコロナの沈静化を待って日本に滞在したまま、任期が切れてそのまま異動。そしてその先が国内営業部って。

海外駐在って結構大変なのに、それを終えた後の異動先が国内営業部で、とある地方政令都市に行くだなんて。

厳しい海外生活を送ってきて、やっと帰任できたかと思えば、今度は地方に異動させられて、今後は厳しいノルマを課されて、地方の周辺県を車で営業しまくる営業マンライフを送らされるなんて。

正直、いまインド駐在中の私も帰任後にこのような未来になったらどうしようかと思いましてね。

営業車に乗って、就業時間という概念も超えてノルマに追われる国内営業ライフが帰任後待ち受けているのであれば、私はいつブログを書けばいいんですか?ブログ書く時間ないじゃんって

本稿では、会社員の異動という非常に厳しいリスクはなぜ存在するのか?人事異動で起きるデメリットについての解説、それを避ける方法、および常日頃からすべき投資の重要性について徹底解説させて頂きます!

人事異動というリスク

会社員という人生を選択した以上、新卒から定年退職まで最大43年間近く人事異動というリスクに晒されながら生きることとなります。

私の勤務先はごくごく普通の伝統的日系企業ですので、このケースを前提にお話させていただきます。

(ここでは新卒から職種別採用コースで就職された方、外資系企業お勤めの方などは当てはまらないかもしれません。)

人事異動とは?

これはその名の通り、異なる部署に、職種部門に変更となることを指します。日系企業ではジョブローテーションというカタカナで表現され、様々な仕事を経験することで成長していってほしいからというのが理由だそうです。

人事異動は断れない

そして、人事異動は断ることができません。

法律のプロである10年来の友人であるえりまど氏も独立前に勤めていた企業からマニラ駐在を言い渡され、過去の裁判記録などを見て色々検証した結果、人事異動を断ると退職しかないと言う結論になりました。

私は法律面ではえりまど氏に全幅の信頼を寄せているので、彼の法的見地で不可能ということであれば、無理だと理解します。

そもそもなぜ人事異動を行うのか?

表向きの理由では、先述した通り、ジョブローテーション()という様々な仕事を経験することで社員の成長を促すことができるからというのが挙げられております。

しかし、人事異動を行う真の理由は、

営業、経理、生産管理、間接部門など性質が全く異なる仕事を転々とさせることで、従業員に特定の分野における強み、スキルを蓄積させることを妨害し、転職市場での価値向上を妨げ、その会社を辞めずに続けるしか他に道がない状態にさせることなのです。

本稿で論じている日系企業とは、メンバーシップ制といって、その人が他の人に代わってもできる仕事を、従業員メンバー全員で回していく形を取っております。

一方対局の概念として、プロフェッショナル制というものがあり、これは従業員個々人に強み、専門性があり、その仕事にはその仕事においてスキルを有する社員が充てられて業務を行うという形です。

例えば、経理部門は経理に強い社員がずっと担当するという形です。はっきりいってこちらの方がかなり合理的です。

しかし、なぜ日系企業はこのようなプロフェッショナル型の形態をとらないのか?

当たり前ですけど、この形を取ってしまうと、社員がずっと同じ職種の仕事を担当してしまうため専門性が生まれてしまい、社員にスキル、その仕事における強み、市場価値を身につけさせてしまうことになります。

社員にスキル、強み、市場価値を蓄積させるようになってしまうと、社員が転職してしまう可能性が出てきます。

日系企業において最も避けねばならないリスクは社員の退職です。

部下が退職してしまえば、その責任は上司が取ることになりますし、その上司の出世に響きますからね。

つまり、メンバーシップ制が日本企業で生き続ける限り、従業員に専門性、スキル、市場価値を蓄積させるようなことは会社は行わないということをまずはご認識いただければと思います。

人事異動のデメリット、及ぼす影響

先ほど、会社員という人生を選択した以上、新卒から定年退職まで最大43年間近く背負うこととなる人事異動という苦行とは何か?およびなぜこれが存在するのか?について申し上げました。

っこでは人事異動によりどのようなデメリットがあるのか?およびこれが私たち従業員に及ぼす影響について解説申し上げます。

専門性が失われる

例えば、入社して10年間本社で経理部スタッフとして財務会計、管理会計、資金、税務という幅広く財務関連の仕事に従事して、財務経理の知識、経験、専門性、市場価値を順調に蓄積していった社員の次の異動先が、地方工場の総務として、工場従業員の勤怠管理の仕事をするとか

入社して10年間、研究所で基礎研究を続けてきた社員が、地方営業職として地方に単身赴任するとか、もしくは本社の事業部経理としてひたすらエクセルと向きある仕事をするとか

今まで蓄積してきた専門性、強みとは一切関係のない畑違いの部署に行くことで、この強み、価値を失い、ゼロからのスタートとなってしまう点。

そして、今まで専門性を磨いてきた仕事が好きだった場合、全くの畑違いの仕事に行くことで興味のない仕事に従事することとなり、仕事のモチベーションが大幅に衰退します。

やりたくない仕事、絶対に避けたい仕事に従事しなければならなくなる

前項で申し上げた通り、今まで磨いてきた専門性を失って次の仕事を頑張ればいいやと思える人事異動であればまだ幸運な方です。

絶対に自分がやりたくない部署、仕事に飛ばされることもあり、これは本当に地獄です。

例えば、経理スタッフとして社内で間接部門として終業時間通りに働いて、きちんと超過労働に対しては時間外賃金がもらえてという働き方をしていた社員が、営業職へ異動となったとします。

そうなると、日々課された営業ノルマに追われて、営業車で地方を巡回して、毎日地方のホテル暮らしで無限に日報に追われるような生活となり、本当に地獄です。

本人は退職したいと思っても、その会社以上に給料の高い会社へ転職できなかった場合、嫌でもしがみつくしかないです。

このケースが、人事異動による最大のデメリットであり、及ぼす最悪の影響だと思います。

こうなった場合、八方塞がり、万事休すとなってしまいます。

では、このような状況を避けるための方法について次章にて申し上げます。

人事異動を避ける方法

人事異動を避ける方法として、自分には耐えられない人事異動命令を言い渡される前後で分けて解説させて頂きます。

人事異動を言い渡される前までの対策を「予防系対策」

人事異動を宣告された後の対策を「宣告後対策」

という風に分けて申し上げます。

人事異動を言い渡される前までの対策「予防系対策」

これはそろそろ今の仕事も3~4年経ったし、前任者のケースを鑑みてみるとそろそろ自分も異動が近いかな〜と感じたあたりから行う対策です。

次の異動先が自分の希望通りになることは会社という巨大な組織を考えてみると極めて稀です。

個々人の異動希望なんて聞いていいたらキリがないからです。

ですので、次の異動先はこの部署、職種以外だったら大丈夫という幅広いストライクゾーンを持つことが大事です。

その上で、今はこの仕事をやってて非常にありがたかった、次はXXの仕事に挑戦してみたいという形で前向きに上司に常日頃から伝えることが肝要です。

私の場合、インドから帰任したら本社の間接部門で働きたいので、

入社してから海外事業部一筋で、東京から海外の仕事をさせてもらえて、インドという現地に赴任してからの駐在生活という経験を積ませて頂きました。

営業は一区切りできたと思いますので、今度は間接部門としてバックオフィスの仕事に挑戦して仕事の幅を広げたいです!と毎月上司に言うようにしております。

前向きな言葉で職域を広げたい、幅広く働きたいと言う言葉を多用することで営業とお別れできるような未来を期待しております。

人事異動を宣告された後の対策を「宣告後対策」

これは、先ほどの予防系対策が奏功せず、自分が避けたかった部署に飛ばされてしまった事後リカバリーの処置となり、先ほどの予防系対策よりもハードルが上がった方法となってしまいます。

当然のことながら配置転換を行う場合、人事異動を出す前と出した後とでは、会社側の負担も全く異なります。

人事異動を出す前だとまだ考え中なのでいくらでも変更はできますが、出した後だと、この人事を出した人が責任を問われるなど誰かに迷惑をかけてしまうからです。

しかし、働くのは自分だし、どうしても耐えられない仕事に従事できないのであれば、無理して働くのは良くありません。

ズバリこれも正直にこの仕事が辛いです。人事異動をお願いしますと言う他ないです。

もしこれで聞いてくれないのであれば、メンタルがやられたように振る舞う他ないです。

結局、積み上がる資産は投資だけ

先ほど、希望しない人事異動を避けるための対策を「予防系」と「宣告後系」と言う2つに分けて申し上げましたが、結局上司にお願いすると言うだけで頼りない対策となっております。

しかし、これは仕方ないです。従業員という働かせて頂く立場である以上元々立場は弱いので仕方ないのです。

であれば、せっかく積み上げた会社員としての業務スキル、知見、経験、市場価値も、全くの畑違いの部署への人事異動で木っ端微塵に吹っ飛んでしまうのです。

つまり、会社員の仕事はコツコツ積み上げたとしても資産にならないということですね。

もちろん、様々な部署への異動を耐えて結果を出し、会社への忠誠を誓った社員は出世という意味で報われるのであればこの異動に耐えた年月も資産として計上できるでしょう。

しかし、人事異動に耐えた全ての人が報われないのであれば、これは大半の人が貸し倒れする資産と認識されるので厳しいですね。

したがって、最長43年間も人事異動というリスクに晒される我々会社員が貸し倒れることなく唯一コツコツ積み上げられる資産とは、株式投資による資産運用に他ならないのです。

株式投資を頑張って少しでも多くの金融資産を構築して、会社からのキャッシュ・フローが無しでは全く生活が成り立たないという状況を脱する努力をすべきです。

会社からの給与というキャッシュがゼロになるという極端な状況を指しているのではなく、たとえ雇用され続けると言っても少しでも金融資産が積み上がっていればそれだけでだいぶ精神的に楽になれます。

当ブログをご覧になって下さる方には会社員を続けながらも、このような精神的にもゆとりを持ちつつ、人事異動という十字架を背負った会社員生活を送ってともに令和時代を乗り切っていただきたいと思っております!

総括

今回は、このように会社員生活を送る上で、一生背負うことになるリスクである人事異動の存在理由、及ぼす影響およびその対策についてご報告申し上げました。

結局、会社員である以上、仕事で得られる知見、スキル、市場価値はご自身のバランスシートに資産計上できず、人事異動という会社からの命令でいつでも貸し倒れてしまうことをご説明しました。

このロジックがわかった上で、そこまで熱くならずに淡々と仕事をこなしつつ、減損しないきちんと積み上がる株式投資こそきちんと注力して行なって頂きたい旨強く進言させて頂きました。

当ブログでは引き続き皆様のお役に立てる企業の決算書解説から株価見通しの記事など積極的に発信して参る所存ですので、今後ともご覧いただけますと幸いです!

今回は以上となります!

長くなりましたがお付き合いくださりありがとうございました😊

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