【五輪+コロナ爆儲け】パソナ 純利益前年比+10倍見込み決算を徹底解説!

株式会社パソナグループ 2021年5月期 第3四半期 業績概況

ちゃお!ネオコンです!

本日は、資生堂とか別の企業の決算分析をしようと思っていたのですが、とてもびっくりしたニュースが飛び込んで参りましたので、急遽切り替えてこちらの企業の最終見込み決算について書かせていただきまましたので、下記の通りご報告申し上げます🙇‍♀️

その企業とは、皆様もご存知、菅義偉首相の経済顧問を務める竹中平蔵氏が取締役会長として君臨している企業、パソナです!

株式会社パソナグループ 2021年5月期 第3四半期 業績概況

竹中平蔵氏 パソナグループ取締役会長

以下、ご覧ください!

こちら本日出されたパソナの2021年5月期決算の最終見込みですが、売り上げから純利益まで大幅に上振れして、なんと

純利益が前年の10倍以上になるという爆益決算を発表しました!!

純利益だけではなく、営業利益、経常利益は前年の2倍、純利益とEPSは10倍以上という異次元の爆益決算となっております!!

パソナとはなんたる企業なのか?

取締役会長の竹中平蔵氏が菅義偉首相と近しいという事で、パソナは様々な意味で注目を浴びてきた企業です。

例えば、直近の五輪事業とコロナ対策関連事業の2つについて見ていきましょう。

五輪事業

2018年に「東京2020オフィシャルサポーター」として東京五輪組織委員会と契約を締結。

(しかし、この契約は、五輪関係の人材派遣サービスはパソナにしか許可されていない。by立憲民主党・斉木武志衆院議員の質疑(5月26日)

コロナ対策関連事業

例えば、

持続化給付金事業では、

国のサービスデザイン推進協議会→電通→電通子会社5社→パソナやトランスコスモス、大日本印刷などに外注した事業

パソナへの外注費が約170億円と他社への委託額と比べて際立って多かった。

一斉休校要請にともなう保護者への休業助成金でも、

パソナに厚労省が申請手続き業務を委託していた可能性が高い。

新型コロナワクチン「大規模接種センター」を巡って予約システムに重大な欠陥が発見された問題続化給付金事業では、

竹中氏が予約システムの運営会社と記載されていた「マーソ株式会社」の経営顧問を務めていたことにも大きな注目となった。

以上、今回の純利益10倍爆益決算ですが、新型コロナ対策を食い物にし、東京五輪の開催によるえげつない中抜きがあったように見えてなりません。

今回の最終見込みの修正理由についても、下記の通り、何で儲かったのか明言は避けられているように見受けられます。

今回は闇が深そうな企業の分析です!直近の第3四半期決算をベースに、パソナの財務について、一緒に見てみましょう!

パソナグループ 2021年5月期 第3四半期 業績概況

過去5年間の重要経営指標の推移

最初にざっくりと、昨今のパソナの経営成績のイメージを掴んでいただくために、下記の過去5年間にわたるパソナの営業利益、経常利益、当期利益についてご覧ください。

営業利益、経常利益は5年間増収増益で推移しております。

順調な経営成績ですね。

 

一方、前年、当期純利益が大きく落ち込んでおりますが、これは前年第4 四半期に、新型コロナウイルスの影響を受けた地方創生事業につき、一部固定資産における減損損失を計上したことによる特別損失の計上があったからです。

損益計算書上、本業以下のパートなので、大勢に影響ないと言えるでしょう。

それでは、本業では、パソナの経営成績は順調というのを考慮しつつ、2021年5月期第3四半期の業績概況をみておきましょう。

損益計算書

パソナの経営成績について見てまいります。

パソナの2021年5月期第3四半期決算は、

営業利益145億円(前年差+87億円)

経常利益146億円(前年差+91億円)

当期利益56億円(前年差+50億円)

とこの時点で、前年通期の当期純利益6億円はゆうに超えておりますし、ここ5年間で最高益だった2019年5月期の20億円も2.5倍ほどの大差をつけて達成しておりますので、この第3四半期時点で、今期のパソナの最高益は確定です。

新型コロナウイルスの影響で多くの日系企業は業績を落としたのですが、前年が減損で多く凹んでいたとはいえ、前年比1,000%の純利益を出せる企業はパソナ以外、私は知りません。

下記に昨年からの増減要因を示しました。

売上総利益と販管費の部分で減益要因が一つもなく、第3四半期の営業利益は前年の約3倍の145億円で着地していることがわかります。

続いて、営業外、特別損益についてです。

昨年に引き続き、減損があったみたいですが、これを含めても最終利益は昨年の10倍以上の利益となります。

次に、事業セグメントベースで営業利益を見ていきましょう。

特に着目して頂きたいのが、売上高+14.1%圧倒的な伸長を誇る「BPOサービス(委託・請負)」です。

それでは早速、肝になりそうなこのBPOサービスについて詳細を見ていきましょう!

BPOサービス

BPOサービスは売上高でも伸びておりますし、第3四半期までの累計でもほとんど前年通期実績に肉薄しつつある伸びを示しておりますので、今期の通期ではBPOサービスは最高益となるでしょう。

ところで、冒頭で、

持続化給付金事業では、

国のサービスデザイン推進協議会→電通→電通子会社5社→パソナやトランスコスモス、大日本印刷などに外注した事業

パソナへの外注費が約170億円と他社への委託額と比べて際立って多かった。

と申し上げました。

日本経済新聞の情報によると、

「間接業務を請け負うこの上記のBPOサービス事業の事業成長は、電通と一体化して政府から巨額で請け負ってきたコロナ対策関連事業も入っていると思われる」

との事です。

もちろんこの決算資料からはコロナ対策関連で儲かりましたとは書かれておりませんが、複数のソースがあるように、コロナがパソナのBPOサービスの追い風になったのはある程度合理性のある推察となりそうです。

地方創生ソリューション

参考までに、パソナの2021年5月期第3四半期の業績概況の最後として、他の事業である淡路島ビジネスについて見ていきたいと思います。

新型コロナウイルス感染拡大で、都心から地方へというスローガンを耳にする機会が増えました。

テレワークの普及に伴い、地方で生活するビジネスモデルを確立すべく、その第一人者としてパソナは本社の淡路島への移転を決め、地方創生を当社の一大ビジネスに掲げました。

その地方創生ソリューション事業ですが、昨年の緊急事態宣言の発令の延長により、営業利益ベースだと赤字となっております。

昨年の減損要因もこの事業でしたし、明記はされておりませんが、前述いたしました今年の減損要因もこちらではないかと思われます。

上記の通り、ドラゴンクエストとタイアップしたりしてパソナは今後も淡路島ビジネスを拡大していく方針です。

五輪ビジネス、新型コロナビジネスで、政府との密接な関係性を生かして爆益を得たパソナです。

今度は、地方創生という観点で数年後いかにこのビジネスが爆益を得るか見守りたいと思います。

パソナグループ 2021年5月期通期連結業績予想 (第3四半期時点) 

損益計算書

上記のように、第3四半期時点で、前期の10倍の純利益をあげていたパソナですが、この第3四半期発表時点で、通期は以下のようになると宣言しておりました。

売上、営業利益、当期純利益、全て増収増益で過去最高益更新の予定だとの事です。

営業利益175億円、当期純利益62億円の見通しでした。

既出ですが、結局6月30日時点での最終見込みは下記の通り、減損もあって当期純利益は59億円となりました。

これは、第3四半期の時に発表した62億円には届きませんが、今期がパソナにとってとんでもなく大きな爆益決算であったことは言うまでもありません

株主還元

これも第3四半期決算時に発表した株主還元の資料です。

通期最終利益が前年比10倍となり、増配を発表したものの、配当性向が18.9%と例年に比べて明らかに低くて、儲かった利益は内部留保となって株主に還元されないのかと残念に思いました。

なお、6月30日の最終見込みの発表の際にも、配当に関する言及はされていないため、おそらくこの配当性向18.9%に基づいた30円の配当が実行されるものと思われます。

最後に

最後にパソナの現在の株価を見ておきましょう。

2020年のコロナショックから、先ほども申し上げてきました通り、五輪関連やコロナ事業という追い風もあって、パソナの株価は最高値を記録した2018年の値に迫る勢いで上昇していることがわかります。

株式会社パソナグループ 2021年5月期 第3四半期 業績概況

そして、6月30日の最終見込みの発表後の本日の相場で+5%の爆上がりとなりました。

株式会社パソナグループ 2021年5月期 第3四半期 業績概況

下記は、前年までのパソナのPBRの推移ですが、昨年の最終大幅減益でパソナの株価も割安なになってきましたが、本日時点で2.31倍とまた市場からの期待が織り込まれた株価となっており、着実にマーケットからの評価を回復しております。

正直、菅義偉首相と竹中平蔵氏が今後も健在である限り、パソナは様々なビジネスチャンスを生かして成長していく可能性があると思います!

菅義偉首相ではなくとも、小泉純一郎首相時代から竹中平蔵氏は政界との繋がりがあったので、自民党が与党として君臨し続ける限り、パソナの繁栄は堅いと見ております!

JR東海、JR東日本、三菱地所住友商事、JAL、ANA日本製鉄と、名だたる日本企業が減益で苦しんだ2020年でしたが、パソナは前年比10倍の異次元決算で他社を圧倒しました!

本日はそんな爆益決算No.1のパソナについて解説申し上げました!

ありがとうございました!

今回の報告は以上です。

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