3150〜!ネオコンです!
さて、21日の日本電産、野村不動産の2021年度第1四半期決算発表を皮切りに1Q決算発表シーズンが到来しましたね!

福岡ソフトバンクホークス 柳田悠岐外野手
(私は大のホークスファンです🤗🤗)
先日の日本電産の決算と同時に発表があったのが、大手不動産企業の雄、野村不動産です!
以前、不動産業界の2021年3月度決算として三菱地所についてご報告させて頂きました!
その時に、ご報告させて頂いた大手不動産企業の2020年度の通期業績実績と、来期2021年度の業績見通しで、野村不動産はどちらも総合4位であることを申し上げました。
億円 | 住友不動産 | 三菱地所 | 三井不動産 | 野村不動産 | 森ビル | 東急不動産 | |
2020年度 | 営業利益 | 2,192 | 2,244 | 2,038 | 763 | 509 | 565 |
当期純利益 | 1,414 | 1,357 | 1,296 | 421 | 314 | 217 | |
2021年度 | 営業利益 | 2,280 | 2,450 | 2,300 | 770 | 520 | 800 |
当期純利益 | 1,500 | 1,420 | 1,600 | 495 | 340 | 300 |
森ビル、東急不動産には勝っているものの、三菱地所、三井不動産、住友不動産といった財閥不動産とは大きく水をあけられているのが野村不動産。
2020年度は新型コロナウイルスの影響もあって、純利益は421億円に沈んでしまいましたが、2021年度は495億円を目指しており、V字回復を画策しております。
こちらが野村不動産の2021年度見通しの詳細です。
事業利益840億円(前年差+75億円)
経常利益725億円(前年差+65億円)
当期利益495億円(前年差+73億円)
住宅分譲の計上戸数の増加と、海外住宅分譲の計上額の増加という新型コロナウイルスで縮小した住宅需要の回復を追い風に事業利益が回復するとまたしても増収増益の見通しを発表しております。
さて、野村不動産は最初の四半期決算となる今回、日本電産は上記の業績予想を達成するための良いスタートを切ることができたのでしょうか?
それでは早速一緒に見ていきましょう!!
野村不動産 2021年度1Q決算
2021年度1Q決算ハイライト、損益計算書
2022年3月期第1四半期の損益はそれぞれ
事業利益305億円(前年1Q比+68.5%)
経常利益278億円(前年1Q比+80.5%)
当期利益186億円(前年1Q比+110.6%)
となっており、まさしく爆発的なスタートを切ることができたと言えるでしょう!
経常利益278億円は、直近のIFISコンセンサス161億円を上回る水準でしたし、いい形で2021年度をスタートすることができたと思います!
ただ、今回の1Q決算では、通期の業績予想、および配当金について前回予想との間に変更はないということで、据え置きでした。
爆発的な好スタートを切ったものの、会社としてまだ見えていない部分もあり、現時点での上方修正できるほどの材料と自信はなかったのでしょう。
ただ、今後も爆益が継続するのであれば、次回の2Q決算で通期業績予想の上昇修正および増配決定も期待できますので引き続き、野村不動産は期待できる銘柄として要watch必要ですね!
2021年度1Q決算 部門別決算概要
下記は野村不動産の部門別決算の損益計算書です。
前年1Qと比べての増減要因で着目すべき点は、都市開発事業の伸び+129億円(事業利益ベース)です。
全体としては伸びているものの、大躍進の年開発事業と、若干ブレーキとなった中核事業である住宅部門の2つにスポットライトを当てて、部門別事業の詳細を紐解いてみましょう!
住宅部門
それでは、事業利益ベースで前年1Qと比べて事業利益▲24億円となった住宅部門についてみていきましょう。
一言でなぜマイナスかというと、当四半期計上物件の平均価格が下がったというのが理由です。
2021年度1Qの平均価格は6,587万円となっており、確かにこれは2020年度1Qの8,264万円と比べてビハインドです。
しかし、2021年度年間平均価格が6,747万円でそれと同等なのでそこまで悲観的になるべき価格の下落でもありません。
さらにこちらの住宅分譲契約進捗率(青枠)の部分をご覧ください。
1Q末時点で2022年3月期計上予定のうち、2,335億円(80.5%)分を契約できました!
過去4年間でこの進捗率が最も早いペースですので、着々とビジネスを推進できている様子が見て取れます。
都市開発部門
続いて、今回事業利益ベースで+129億円と全体の前年1Q比較事業利益を大きく推し進めた都市開発部門についてみておきましょう!
着目すべき点はやはり、売却粗利益211億円と計上できたことです!!
下記をご覧ください。ここ4年間で都市開発部門のキャピタルゲイン(売却粗利益)は前年の2020年度の211億円が最高だったのですが、今回2021年度の1Qだけで211億円を計上できたのです!
キャピタルゲイン用のアセット資産もオフィス3件215億円分の用地を確保し、風駅不動産ストックを6,780億円と増やして、今後もキャピタルゲインによるビジネス拡大を目指す体制を強化することができました。
都市開発部門は、通期業績予想を達成する上で、非常に心強い成長ドライバーとなってくれましたね。
野村不動産 2021年度業績予想
それでは、この好調だった1Q決算を踏まえて、野村不動産の2021年度の通期業績予想につき、前回と比べて上振れがあったかどうかみてみましょう!
冒頭で少し申し上げました通り、野村不動産は今回の1Q決算では通期業績予想の経営成績予想を据え置いております。
まぁ、現段階で上振れを約束できるだけの材料と自信もないのでしょう。
業績が好調なだけに次回の2Q決算での上方修正を期待したいですね。
野村不動産 2021年度株主還元
こちらも前回と相違ありません。
2022年3月期の配当は+2.5円増配の85円となり、10期連続の増配を計画しております!!!
他の大手不動産企業と比べて、野村不動産は増配など株主還元政策に積極的なように見受けられますので、業績の上振れ→増配の可能性は十分にあり得ると考えられますので、先ほど申し上げました通り、2Q決算での増配発表などのサプライズに期待したいです!
野村不動産 海外事業の拡大
ここからは中長期的な話になるのですが、野村不動産は、人口も減って市場の縮小をささやかれている国内市場だけではなく拡大し続ける海外市場を中長期的には主要ビジネスの舞台として考えております。
まだまだ損益計算書に載るほど大きな利益にはなっていないものの、着実に将来ビジネスへの種まきを行なっております。
具体的には、国内市場で情勢したノウハウを海外市場の対象物件でも適用して付加価値の高い物件を提供していく形となります。
野村不動産 中長期の利益成長の見通し
このような海外事業が将来的には利益に含まれるようになって、野村不動産は3年後の2025年3月期には事業利益1,000億円の達成を目指しております。
前年2021年3月期は残念ながら新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて純利益は凹んでしまったものの、この2022年3月期のV字回復を契機に今後の飛躍を期待したいですね!
最後に
最後に野村不動産の現在の株価を見ておきましょう。
過去5年間で野村不動産の株価は3,000円以下の値を推移しております。

他業界同様、2020年春頃は新型コロナウイルス感染拡大を受けて株価は暴落しましたが、徐々に盛り返して現在は昨今の日経平均株価下落の影響を受けて若干凹んでおります。
今回の1Q決算発表が15時で株式市場が終わってからなので、来週のマーケットで野村不動産の株価がどれくらい反発するのか楽しみですね。
何れにせよこれだけの進捗を記録した野村不動産の今期の仕上がりが楽しみで仕方ありませんので、当ブログでも野村不動産は当然のことながら戦略銘柄として2Q決算でも引き続きwatchしてご報告させて頂きます🙇♀️
最後ですが、前回の三菱地所および今回の野村不動産の決算分析を通じて私も大分不動産業界の決算書が読めるようになってきました。
(メーカーや商社、インフラと比べて棚卸資産がないので業界人でないとなかなか難しい部分が多々あり、、)
2021年度は総合商社同様、競合他社との比較を通じてより深い考察を行なった上での情報を皆様にお届けできるよう努力致しますので引き続きよろしくお願いいたします🙇♀️
ありがとうございました!
今回の報告は以上です。
最後は、皆様一緒にご唱和下さい、3150〜🤗

福岡ソフトバンクホークス 柳田悠岐外野手
最近のコメント