せーの、全員HAWKS 鷹く〜〜!!
どうも〜、ネオコンです!
は〜い、皆さまありがとうございます、さて始まりました〜本日のさとり世代の株日記!
本日は、倒産寸前とまで言われた日本製鉄の2021年度通期決算についての分析となります!
日本製鉄の2021年度1Qおよび前年通期決算の分析記事はこちら!
さて、昨年最も大赤字で大変厳しい年となった、かつては産業のコメと言われ、我が国の高度経済成長をけん引してきた鉄鋼産業の雄、日本製鉄ですが紐付き価格の是正でしたり、生産合理化を行なった結果2021年度の1Q決算では良好な経営成績となっておりました!
かつての一流企業は2021年度無事復活を遂げることができたのでしょうか!?
さっそく日本製鉄の2021年度の通期決算について見ていきましょう!
日本製鉄 2021年度通期決算
2021年度通期決算概況 損益計算書
日本製鉄の2020年度通期決算は、連結事業利益9,381億円となっており、昨年の通期連結事業利益1,100億円の9倍となる利益を打ち出して、一気にV時回復を成し遂げました!!
素晴らしいです!見事に復活です!
外部環境が悪化する中でも、住友金属工業との統合後最高益を実現しました!
連結事業利益だとかつての最高益である2006年にも肉薄する実績を叩き出しました!
理由としましては、前述いたしました通り、生産合理化でしたり、取引先への紐付き価格の是正を行なってきちんと利益を確保する経営にシフトしたことが挙げられます!
そして、選択と集中で、海外事業も不採算事業から撤退することで利益体質に転換できたことが大きいです!
こちらが、通期連結事業利益9,381億円のブレークダウンですが、販売価格や、海外グループ会社の躍進、在庫評価益が上振れの要因となったことがわかります。
これらをグラフ化したのが下記の図ですが、販売価格などはマージンとして表現されており、マージンや海外グループ会社の取り込み利益などが確かに貢献していることがわかります。
この甲斐があって、2月の3Q決算時の見込み実力ベース6,000億円を上回る実力6,931億円で着地できたと言えます。
ちなみにこちらが昨年の連結事業利益1,100億円から今回の9,381億円へのブレークダウンですが、新型コロナウイルスの影響で苦しんだ昨年からV時回復を遂げていることが視覚的にわかりますね!
昨年はこの会社本当に潰れるんじゃないかなって本当に思っていました笑
このビジネスベースの連結事業利益の上振れによって、財務ベースの経常利益もEBITDAも増益となりました。
下記のように、2020年度で1,500億円を当初想定していたコスト改善を、2,690億円まで徹底的に行った利益体質に転換させるべく邁進した昨年までの地道なコストダウン政策の努力が結実したとも言えるでしょう。
2021年度通期決算概況 キャッシュフロー
それでは、日本製鉄の2021年度のキャッシュフローを見てまいりましょう!
2021年度の爆益を背景とした営業キャッシュフローがあったため稼ぐ力は底上げされました。タイ唯一の電炉・熱延一貫メーカーであるG/GJ買収のための事業等を行ってもフリーキャッシュフローは2,367億円と大幅なプラスになりました!
こちらがG/GJ Steeldですが556億円を投じて海外展開を加速!
OMIもしっかりとやって収益力の抜本的改善を実現しました。
2021年度通期決算概況 財務体質
続きまして、2021年度の日本製鉄の2021年度の財務体質を見てまいりましょう!
課題であったD/Eレシオも0.6倍切れて健全化が進行しておりますね。
日本製鉄 2022年度事業見通し
それでは、好調だった2021年度業績を背景に日本製鉄の2022年度の経営見通しを見てまいりましょう!
日本製鉄の2022年度見通し算は、連結事業利益在庫評価益等除き実力ベース6,000億円となっており、不確実性高い市場環境下でも減益となるもののある程度のコミットメントを市場と約束しました!!
背景としては、やはり中国の鉄鋼政策の動向がございます。
世界の鋼材生産の6割を占めているのは中国です。
その中国の安くて品質の高い鉄に取って代わられるから日本の鉄鋼メーカーはオワコン論と叫ばれることも多々ありましたが、ここにきて、中国政府は下記のように政策減産を指示する動きがあります!
これが2022年度も継続する公算であれば十分に勝機はあります。
この中国リスクはここ数年間ずっと対処し続けてきたリスクであるため、多少日本製鉄も知見がございます。
対処すべき新たなリスクはやはりロシア、ウクライナ情勢への対処です。
鉄鋼半製品輸出国であるロシアへの輸出減は日本製鉄に対して少なからず影響があると言えます。
現段階では、影響が不透明とされておりますが、状況次第では先ほど申し上げました実力ベース事業利益6,000億円の下方修正もせざるを得ない状況は認識しておくべきです。
日本製鉄 足元収益改善および中⻑期的成⻑に向けた取り組み
決算パートの最後として、このように足元での中国、ロシアウクライナリスクを抱える日本製鉄ですが、中長期的にも課題は山積しておりますので、それぞれ見て参りましょう!
紐付き価格是正への取り組み強化
昨今の鉄鉱石の原材料価格の高騰や、脱炭素時代における鉄鋼産業のあり方として二酸化炭素を排出しないクリーンスチールへの開発など、日本製鉄が抱える課題は山積しております。
後述いたしますが、特にクリーンスチールの開発には莫大なキャッシュが必要でその原資を捻出するためにも顧客との間で決められている「紐付き価格」の是正は最重要の経営課題です。
日本製鉄の長年の大顧客といえばトヨタ自動車ですが、この自動車メーカーをはじめとして日本製鉄は「紐付き価格」の是正について改善交渉していく初期段階を2021年度に行いましたので、今後少しでも利益が取れるように改善されるようこの動きの加速が求められてきます。
トヨタ自動車ではEV競争での覇権争いでコスト削減は至上命題なので、盟友であったはずの日本製鉄からの紐付き価格の是正を求められて中国の宝武鋼鉄から調達するなど、オールジャパンで組む余裕もないくらい大変な情勢となっております。
生産関連、グローバル戦略、ゼロカーボン戦略
そして、対顧客という面では紐付き価格の是正という利益改善策を講じつつ、生産体制の面でも下記の政策をとって、中長期的な企業成長を目指していきます。
特に、グローバル戦略については、すでに先ほどの通期の利益にも海外子会社からの取り込み利益がきちんと数字に入っておりますし、下記の通り、しっかりとこの2021年度通期はV字回復する方向で舵が取られておりました。
先ほど申し上げました通り、鉄鋼業が国内産業で最も二酸化炭素を排出するため、今後の脱炭素社会で非常に厳しい指摘を受けるのがこの鉄鋼業界です。
そこで日本製鉄はカーボンニュートラルビジョン2050という理念のもと、二酸化炭素を排出しないゼロカーボン・スチールの研究開発を継続して取り進めております。
もちろん稼いだ営業キャッシュフローから捻出するのが私企業として当然の形なのですが、如何せん莫大な研究開発費用となるため、下記のように日本製鉄は「社会全体でコスト負担するようなコンセンサスの形成」を掲げております。
これに関しては、なんで社会で一企業を助けねばならないのか?と賛否両論あると思いますが、日本製鉄が今後莫大なキャッシュが必要であることは念頭に入れておくべきです。
今期の経営成績が良いからといって、継続的に営業キャッシュフローを増大していく攻めの経営を貫いていかねばならないので、この1年だけ良かったと両手放しで喜ぶわけにはいかないと認識すべきです。
中国の宝武鋼鉄へは中国政府より8,500億円もの研究開発資金援助がされるとしておりますので、日本製鉄は社会全体での支援を要請しております。
日本製鉄 株主還元
最後に日本製鉄の株主還元を見ておきましょう。
連結事業利益9,381億円を達成した2021年度は復配し、久しぶりの大増配になりました!!
この2年間年間10円とか非常に厳しい株主還元だったので、株主の方々からしてみればやっとかよ、と安堵の表情をされる方も多いかと思います。
最後に
最後に日本製鉄の現在の株価を見ておきましょう!
2021年度通期決算を発表した5月10日に株価は2,000円を突破し順調にきております。

しかし、5年間推移ではかつての3,000円はまだなので、なんとか2021年度だけの単発で終わることなく2022年度も実力ベースの事業利益6,000億円を達成して欲しいと期待しております!

なお、配当利回りは7.53%と異次元の高さを誇っておりますので、今後の日本製鉄の躍進に期待される方は買ってみても良いのではと思います!
数年前まではオワコンと言っておりましたが、日本製鉄は再び世界で戦える世界ナンバーワン鉄鋼メーカーとして躍進してほしいと願っております!
クリーンスチールの開発費を稼ぐなど、今後もコンスタントに多くの営業キャッシュフローを稼いでいけるような高い経営レベルが求められる日本製鉄ですが、引き続き応援しております!頑張れ!
今回の報告は以上です🙇♀️
ありがとうございました🙇♀️
さて、今後はコストプッシュ型インフレに端を発した昨今の円安より、大円安時代に突入することが想定されます。
そのような環境下では従来通り、米国株インデックスに思考停止のまま投資して良いのかよく考えるべきです。
三面等価の原則が成り立たない未曾有の事態に、将来の含み益ということで期待するのではなく現在のキャッシュフロー改善に目を向けるキャッシュフロー投資をポートフォリオに加えるべきです。
したがって、今後はポートフォリオに高配当日本株の銘柄を組み込むことをオススメし、その専用口座として松井証券の口座を開設することを強く進言申し上げます🙇♀️
松井証券は、日本株しか取り扱っていませんが、一日の約定代金50万円まで手数料ゼロ円です!!
なんと、SBI証券や楽天証券が約定ごとに課金されるのに対し、
松井証券だけは100万円まで無料です!!!

【引用】MINKABU THE INFONOID, Inc.様
当ブログでも何度も申し上げております通り、戦略銘柄と位置付けている三菱商事、三井物産が減損して再び買い増ししようと思った時、100万円までであれば少なくとも200株は買い増しできるわけですし、定期積立でもナンピンでもとにかく使い勝手が良いです!
コストプッシュ型インフレ、大円安時代を生き残るためには、この円安の時期にドルを買って米国株を買うだけが全てではありません。きちんと円安の時は円建てで高配当のキャッシュイン資産を構築することが必要ですし、その準備としても日本株専用の松井証券の口座を持つことは極めて意味があります!
銘柄のポートフォリオだけではなく、用途別の証券口座も複数持ってポートフォリオを構築すべきです!
松井証券は長い歴史を持つ証券会社でありながら、インターネット取引を最初に導入したり、常に革新的なアイデアを取り入れる証券会社です。
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もしよろしければご覧になり、勉強して頂ければと思います!
家計簿PL、家計資産残高(BS作成)、企業の決算分析とこの資本主義社会を賢明に戦い抜く武器を身につけることができます!
これでも難しい方は初心者用としてこちらがオススメです!!
先月5月は3末決算企業の通期決算発表シーズンであり私の本業発揮の時期でした!
高配当で魅力的な戦略銘柄中心に決算分析記事をご報告させていただいておりますので、引き続きさとり世代の株日記をご愛顧の程お願い申し上げます🙇♀️
2022年3月期分析企業記事
https://non-labor-dreamer.com/sogoshosha-004
長くなりましたが、今回もお付き合いくださりありがとうございました😊
また次回の記事でお会いしましょう〜
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