こんにちは!ネオコンです。
JT共和国の国民の皆様も多数いらっしゃるであろう、我が国の代表的高配当株、JTの2021年12月期の第1四半期決算につき、解説させていただきます。
先日、当ブログでも、2020年通期決算分析の記事にてご報告させていただいました通り、今期2021年12月期は上場以来初の減配となることを宣言した初めての会計期間です。
本日はこの減配を発表したJTの2021年度の第1四半期決算につき解説しご報告させていただきます!

ZAI ONLINE様より
上場以来初の減配見通しが示された2021年12月期で前回の記事で私が申し上げたポイントは以下の3点です。
JTの2021年12月期の当期利益2,400億円を考慮すると、減配後の配当130円ですら配当性向96%であり、JTは最大限の株主還元をしているといえます。
今後の前期レベルの154円の配当を実行するには、「経営計画2021」で示された連結配当性向75%に基づくと、2018年度に若干劣る約3,700億円レベルの当期利益が必要です。
来期の当期利益見通し2,400億円から1,000億円プラスして3,700億円レベルまで復帰させるのは、昨今のJTの置かれている企業環境を鑑みても極めて厳しいと考えます。
何れにせよ、今期は当期利益2,400億円の利益は減配後の配当130円を実行するためにも必要です。
それでは早速、JTの2021年度の第1四半期決算につき一緒に見ていきましょう!
日本たばこ産業(JT) 2021年度1Q実績
損益計算書
それでは、JTの2021年度1Qの損益計算書を見ていきましょう。
下記の通り、一番上の売上高から当期利益まで全て増収増益となっております。
着目すべき点は、調整後営業利益で、海外たばこ事業が財務報告ベースだと増益となっている点です。
下記は、2020年度までの調整後営業利益の推移ですが、毎年最大の割合を占めるのが海外たばこであり、この海外たばこのできが全社単位の調整後営業利益の出来に直結すると考えて差し支えありません。
海外たばこ事業
そこで、海外たばこ事業を見てみましょう。
下記の通り、台湾、英国での単価増や、ロシアでの販売増があって、調整後営業利益1,336億円、前年同期比+28.4%と好調でした。
会社全体の1Qの調整後営業利益が1,781億円のうち、海外たばこが1,336億円占めているので極めて重要な事業であることがわかります。
そして、この1Qの海外たばこ事業の調整後営業利益1,336億円は、3年前の2018年1Qの963億円、2年前の2019年1Qの892億円を上回っており、スタートとしてはまずまず順調な滑り出しを切れたと言えるでしょう。
Closing Remarks
2021年の当期利益2,400億円が目標であったにも関わらず、1Qだけで1,138億円とほぼ半分くらいの利益を稼げたのは非常に好決算であったと言えます。
下記のClosing Remarksにも力強いパフォーマンスを記載されているだけのことはあると思います。
まだまだ、今期も始まったばかりで、確定的なことは何も申し上げることができませんが、1Qの業績だけを見ると、今期2,400億円はなんとなく行ける気がしますね。
日本たばこ産業(JT) まとめ
本日は、減配発表で注目されている高配当、JTの2021年1Q決算の分析、報告をさせていただきました。
最後に、JTの市場からの評価についてみておきましょう。
過去5年間でみたJTの株価推移が下記になります。
下降の一途をたどっておりますね。

しかし、今回の1Q決算後、株価は2,100円台へ上がって、最近は2,200円台で推移しており、マーケットからは比較的ポジティブにみられておりました。

ちなみに、本日の急激な下落は配当権利落ちによる大量の売り先行なので、一過性のものとして認識していただければと思います。
以上、以外にも、今期のJTの経営成績には期待が持てそうです!
キャッシュフローについての言及がなかったのが残念ではありますが、引き続きwatchして2Q決算の時にもまたご報告させていただきます!
2021年度 第2四半期 決算発表は、2021/7/30 15:00(予定)ですので、2Q決算につきましても追ってご報告させて頂きます!
それではまたお会いしましょう!
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