どうも〜、ネオコンです😊
は〜い、皆さまありがとうございます、さて始まりました〜本日のさとり世代の株日記!
さて本日は、コロナで大打撃を受けた代表的業界の一つである、国内大手旅行企業エイチ・アイ・エスの決算について解説させていただきます!
コロナで大打撃を受けたのは、オリエンタルランド、JR東海、JR西日本、JR東日本、JAL、ANAと名だたる企業でして、どの会社も2020年度決算の数字が非常に厳しいものとなりました。
(JR東海、JR西日本、JALは2021年度1Q決算分析まで終えたので、1Q決算です、20年度分は1Q決算の記事の中にあります🙇♀️)
どの企業も結局、人流頼りのビジネスとなっておりますので、厳しい環境に見舞われております。
JR東日本はまちづくり、不動産ビジネスがあるため、鉄道一本足打法のJR東海、JR西日本と比べて回復が早そうなど、差はありますが、どれも厳しいのが現状です。
人が移動して初めて成り立つ旅行業界の大手、エイチ・アイ・エスの決算について早速見て参りましょう!
エイチ・アイ・エス 2021年度10月期3Q決算
過去10年間の業績推移
最初にざっくりと、エイチ・アイ・エスの過去10年間の業績推移をビジュアルで把握してから本題に移りたいと思います!
こちらが損益計算書の一番上である売上の過去10年間の四半期ごとの推移です。2019年11月〜2月に相当する2020年度1Qあたりから徐々に下降を始めて、近年は売上高が四半期で500億円にすら到達しない形で推移しております。
ですので、本業の営業利益ベースでも2020年度2Qの2020年3月〜5月から営業赤字が継続しております。
経常利益もほぼほぼ営業利益と同じマイナスを計上しており、
2020年度2Qの2020年3月〜5月以降、6四半期連続の最終赤字が継続している大変厳しい状況となっております。
この厳しい推移を頭に入れて頂いた上で、3Qの概況に参りましょう。
2021年度10月期3Q決算 損益計算書
エイチ・アイ・エスの3Qの実績ですが、下記の通り、損益計算書の一番上である売上が大幅減となったので昨年の前年同期と比べてさらに赤字を計上する厳しいものとなりました。
売上907億円(前年差▲3,102億円)
営業利益▲467億円(前年差▲299億円)
経常利益▲463億円(前年差▲298億円)
当期利益▲332億円(前年差▲165億円)
JR東海、JR西日本、JR東日本、JAL、ANAといった企業は今年は昨年ほどの赤字は計上しない通期見通しを立てている分、旅行業界の打撃の大きさが鮮明になりますね。
セグメントベースで見ても、赤字が際立ちます。
以下は売上高と営業利益の同期3年分の推移ですが、売上高が激減したから営業赤字になったロジックはわかるのですが、売上高のグラフをそのまま180度回転したら営業利益のグラフになるじゃんってくらいハッキリしてますね。
次に3Qの純利益までの増減ですが、助成金や補助金収入という特別利益がありながらもまるで焼け石に水。
結局、最終332億円の赤字と絶望的な赤字となります。
当然、このような赤字を今後も計上しまくってしまうと会社が消えてしまいますので、コスト削減策もこの2年間徹底的に行いました。
2年前の人件費が495億円だったのが、もうほぼ4割減の296億円にまで削減されました。
メーカーのように研究所、工場といった固定資産を持たないエイチ・アイ・エスは、人が資本です。
人が減るということはポストコロナ後に2年前の利益が稼げるようになるのか心配ではあります。
この懸念点が以下のグループ従業員数と営業拠点数の減少です。
こちらも減少を継続しております。
もちろん、ポストコロナ後は、人に頼らないオンライン中心の旅行サービス提供に切り替えてサービスを行っていくという考え方もあるでしょう。
しかし、そうであればオンライン旅行代理店と変わりませんし、対面でのサービスにエイチ・アイ・エスの強みがあると思います。
赤字を止血するためには人員削減、拠点削減が必須。しかし、いざポストコロナになった時に困る点はまた悩ましいところです。
旅行のほか、ハウステンボスで有名なテーマパーク事業、ホテル事業も軒並み厳しいの一言に尽きます。
2021年度10月期3Q決算 貸借対照表
先ほどまでこの厳しすぎる経営成績を見て参りましたが、それがどうエイチ・アイ・エスの財政状態にインパクトを与えたかを考察して参りましょう。
もう想像に難くないと思いますが、厳しいですね。
自己資本比率21%、D/Eレシオ3.84倍
いや、厳しすぎますよ。
今後も延命のために借り入れやエクイティファイナンスなり資金繰りをなんとかしなければなりませんが、それにも限界があります。
コロナはエイチ・アイ・エスのせいではないのは百も承知ですが、早期の業績回復が会社存続の条件として必要です。
エイチ・アイ・エス 2021年度10月期3Q決算
最後に現在9月13日ですが、来月10月末までの2021年度10月期通期決算見通しについてですが、会計末が来月に迫っておりますが、それでも業績見通しを未定としております。
1ヶ月先の業績見通しすら見通せないなんて異常です。
いかに今のコロナ禍が異常な事態であることかがわかりますね。
最後に
最後にエイチ・アイ・エスの現在の株価を見ておきましょう。
意外にも、過去5年間で経営成績は最低レベルですが、株価は底を打っていることがわかります。
コロナ初期の2020年春は最低で1,000円にまで落ち込みましたが、徐々にいつか来るであろうポストコロナの旅行が自由にできる日への期待が織り込まれて昨今は2,000円台で推移しております。

兎にも角にも、1日でも早く新型コロナウイルスが収束してエイチ・アイ・エスの経営が好転するよう祈っております。
今後も当ブログでは四半期決算ごとにエイチ・アイ・エスはコロナの経済へのインパクトを図る研究用銘柄としてwatchしていく所存ですので、引き続き決算分析、報告をさせていただきます。
10月が閉まった後の12月の通期決算発表も精緻に分析の上、ご報告させて頂きますので、どうか引き続き「さとり世代の株日記」をご覧頂きたく重ねてお願い申し上げます。
頑張れエイチ・アイ・エス!復活するんだ!
ありがとうございました!
今回の報告は以上です。
それでは皆様最後にご唱和ください!
せ〜の、全員HAWKS、S15〜!!🦅🦅🦅
またお会いしましょう〜!
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