富士フイルムホールディングス2020年度決算を徹底解説!

富士フイルムホールディングス株式会社 2021年3月期 決算説明会

どうも!ネオコンです😊

本日は「もし一度就職活動をしたらどの企業に入りたいか?」という視点で企業選びをして見ました。

ネオコンがもしもまた大学3年生に戻れるなら、是非とも入って見たい企業はこちら!

富士フイルムホールディングスです!

本社は六本木にあり、間接部門だと転勤なしで永遠に六本木で働ける、そして給料はすごく高いという夢のような企業です!

そろそろ就職活動を始めようかなと考えていらっしゃる2023年卒の方は是非ともこの記事をを読んで、富士フイルムHDの財務面を確認してから是非受験して下さい!

就職活動のノウハウとかテクニックとか私は知りませんが、財務・IR面で応援させていただきます!

それでは早速、富士フイルムHDの2021年3月期、および2022年3月期の通期見通しについて一緒に見てまいりましょう!

富士フイルムHD 2021年3月期連結決算概況

損益計算書

それでは、2021年3月期の連結業績概況を見ていきましょう。

富士フイルムHDの2021年3月度通期実績は、下記の通り、営業利益が前年を下回るも、税引き前、当期純利益が過去最高を記録し、ROEも目標としていた8%を上回り好決算となりました。

営業利益1,655億円(前年差▲211億円)

当期純利益1,812億円(前年差+562億円)

ROE8.7%(前年差+2.4%)

 

営業利益が減益なるも、税前利益、当期純利益が過去最高を記録した背景は以下の通り。

✔︎新型コロナウイルス影響からの行政の着実な回復に加え、富士ゼロックス完全子会社化による非支配持分帰属損益の改善

✔︎ヘルスケアを中心としたベンチャー起業の戦略的投資有価証券の売却益・評価益が寄与

それでは本業の儲けの実態を探るべくセグメントベースで営業利益を見ていきましょう!

 

ご覧の通り、ヘルスケア事業の躍進が前年比+69%と大きいことがわかります。

ヘルスケア&マテリアルズ ソリューション部門は、バイオCDMOや再生医療が好調なヘルスケア領域及びマテリアルズ領域高機能材料分野が増収となりました。

コロナウイルスの影響で実体経済は大きく打撃を受けましたが、ライフサイエンス事業はやはりどの企業も堅調であり、富士フイルムHDもこの事業によって安定的な利益を出したと考えられます。

ドキュメント事業では、在宅勤務の拡大によりオフィス稼動率の低下とともに前年比▲37%ダウンと大きく凹んでいることがわかります。

貸借対照表

次に、貸借対照表を見ておきましょう!

富士フイルムHDの貸借対照表は、前年と比べて、総資産が増加するも、負債は減って、株主資本が増えた形となっておりますので、自己資本比率も上がり、昨年以上に良好な財政マネジメントができていると言えます。

 

具体的には、資産は日立製作所の画像診断関連事業買収関連資産の増加などにより、 2020年3月期末時点と比べ、2,275億円増の3兆5,492億 円となりました。

事業買収設備投資や成長投資が増加する中、負債の返済を行い、負債をマイナス9億円の減少にしたのは評価できます。

株主資本は2,513億円増の2兆2,046億円へ増えております。

連結キャッシュフロー計算書

次に、キャッシュフロー計算書も軽く見ておきましょう!

前項で貸借対照表の結果が良かったので、大方予想できますが、キャッシュマネジメントも良好な結果となっております。

3年連続フリーキャッシュフロー がプラスとなっており、将来の成長投資やお金が急に必要となるような非常事態に備えるキャッシュは十分に持ち合わせていると言えます。

富士フイルムHD 2022年3月期 業績予想

さて、それでは富士フイルムHDの2022年3月期の通期業績見通しを見ていきたいと思います!富士フイルムHDの2022年3月期の業績予想は、

営業利益1,800円(前年差+145億円)

当期利益1,300億円(前年差▲512億円)

ROE6.2円(前年差▲2.5%)

と営業利益ではヘルスケア中心に増益するも、当期純利益ベースだと投資有価証券の売却益・評価益を織り込んでいないため最終利益では減益となります。

しかし、3年後の2024年3月期では過去最高益2,000億円を実現し、ROEも再び8%を突破することが力強く宣言されております。

 

本業ベースでは営業利益1,800億円と増益なのでその様子を以下にて見ていきましょう。

 

確かに、ヘルスケア&マテリアルズ事業で一時的な費用とビジネスイノベーションで一時費用が発生するも本業の増益がカバーして、最終的には営業利益1,800億円と増益で着地する想定です。

この一時コストも新ブランド移行費用、体制強化費用、資産圧縮、M&A関連費用と、将来のビジネスのための先行投資的な費用であると読み替え得ると、営業利益はさらに大きなものであったと理解することもできます。

財政状態、キャッシュマネジメント上でも心配のない富士フイルムHDですので、来期の

経営成績につきましても大きく期待したいと思います!

2022年3月期 株主還元

さて、富士フイルムHDの株主還元政策について見てきましょう。

キャッシュフローを勘案しつつ、機動的な自己株式取得を宣言しつつ、配当に関しては2021年3月期の100円を維持するとのことです。

表を見る限りでは11年連続で増配を続けてまいりましたが、12年目の来期に一旦踊り場という形になります。

今まで見た通り、全く問題がない形だったので、1円くらいの増配はあってもいいのではないかというのが本音ですが、しっかりと結果を残す企業なので温かく見守っておきましょう。

まとめ

最後に富士フイルムHDの最新株価を確認してまとめとさせていただきます。

ここ5年間を見て見ても、右肩上がりの株価上昇でマーケットからは非常に高い評価を受けていることがわかります。

富士フイルムホールディングス株式会社 2021年3月期 決算説明会

先述した通り、11年連続の増配記録がストップしてしまいましたが、それでもコンスタントに株価が上がり続けているので市場の富士フイルムHDに対する信頼は非常に高いことが伺えます。

PBRも2021年6月8日現在、1.78倍と1倍を上回る期待値が織り込まれた株価となっております。

もう一度就活生に戻ったら入りたい企業という切り口で今回は富士フイルムHDを選んで分析させていただきましたが、結果的には当初通りやはり”Good Company”でした!

財務IR的には非常に素晴らしい会社です!

投資するもよし、就活生の方は是非とも受験してみることを強くお勧めします!

それではまたお会いしましょう!

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