ちゃお!ネオコンです!
本日は、エアコンで有名なダイキン工業について見ていきたいと思います!
ダイキン工業って実は本当にすごい企業なんです!
あのTOPIX Core30の構成銘柄なんです!
日本有数の企業しか入れないし、毎年選定で入れ替え戦もあるこの30の銘柄に入っているすごい企業なんです!
各業界のリーディングカンパニーが名を連ねるこのリストにあるダイキン工業、すごいですね〜
本日はこのダイキン工業の2021年3月期の経営実績と、来期2022年3月期の経営見通しを見て定量的にダイキン工業の財務の強さを見ていきたいと思います!
それでは一緒に見ていきましょう!
ダイキン工業 2021年3月期決算
過去4年間の重要経営指標の推移
まずはざっくりとダイキン工業の過去4年間の経営成績の推移および、2021年3月期の実績、来期2022年3月期の見通しをグラフで視覚的に把握しておきましょう。
2021年3月期につきましては、新型コロナウイルスの影響もあり、大半の企業が減益となったようにダイキン工業も売上高、営業利益、当期純利益、EPS全て減益となっております。
しかし、来期につきましては一気に回復して、営業利益、当期純利益、EPSに関しては2020年3月期を上回る水準を計画しております。
グラフでざっくりとイメージをつかんでいただいたところで、それでは細かく損益計算書から見ていきましょう!
損益計算書
ダイキン工業の2021年3月期決算は、
営業利益2,386億円(前年比90%)
経常利益2,402億円(前年比89%)
当期利益1,562億円(前年比92%)
と新型コロナウイルスの影響を受けつつも、売上高から当期利益まで▲1割減と最低限のところにとどめてよく守ったという印象があります。
確かに前年比割れではありますが、上記計画よりかは売上高から当期利益まではどれも上回った形となります。
固定費削減などの守りと、コロナ禍で関心が高まる換気・空気洗浄商品の販売が進むなど新規の需要に確実に応える攻めができて、計画を上回る経営成績を上げることができました。
こちらが財務報告ベースでの損益計算書です。
特別利益の部分で前年に減損損失が▲236億円程度あったものの反動で昨年比+111億円ほど出ているのが着目すべき点で、その他は先ほど申し上げました通り、減益で2021年3月期は仕上がったという形になります。
それでは、残念ながら減益で仕上がった2021年3月期ですが、事業セグメントベースで詳細を見ていきましょう。
セグメントベースでは化学事業が前年比▲48%と大きく沈んでしまいましたが元々のビジネスの大きさが営業利益ベースで主力の空調事業の5%くらいの規模なので大勢に影響ありませんでした。
しかし、空調、化学、その他の3事業全てで計画を上回る損益結果となったのでまずまずな仕上がりだったと言えます。
続きまして、前年度と比べての増減分析に参りましょう。
まず着目すべきは、新型コロナウイルスによる▲1,500億円の負のインパクト
これを埋めるべく拡販、売価、コストダウンとダイキン工業は一生懸命経営努力をしてよくぞ営業利益前年比90%で守ったなと、この守備力を評価したいと思います。
新型コロナウイルスの影響を最小化した拡販+971億円の詳細を見ていきたいと思います。
✔︎空調事業・・・需要が堅調な住宅用やコロナ禍で関心が高まる換気・空気清浄商品の販売を拡大
✔︎化学事業・・・自動車市場などの需要減速の影響を受けたが、タブレット向けや医療用防護服向けの販売を拡大
先ほどセグメントベースの営業利益で化学事業が減益と申し上げましたが、減益なりにも拡販のこの箇所に記載するくらいには努力したようですね。
貸借対照表
守りに徹して固い経営成績を残した2021年3月期のPLでしたが、続いて財政状態について見ておきましょう。
2021年3月期はいくら最小限の利益源で抑えた守りの1年であったと言っても、やはり備えのために資金調達は行ったため、有利子負債が前年より2,000億円ほど増えて、期末に7,512億円の残高となってしまいました。
したがって、有利子負債比率も年々減少を続けて20%まで下げてきたのが上昇に転じてしまいました。
しかし、異業種他社と比べて許容範囲ですので、悲観するレベルではございません。
株主還元
2021年3月期最後の項目として、今季の株主還元について見ておきましょう。
ダイキン工業は他社でよく用いられる配当性向ではなく、連結純資産配当率(DOE)を採用しており、この比率が3%となるよう配当を支払う政策を打ち出しております。
2021年3月期は減益となるも最小限で食い止められたということもあって、配当は160円のまま据え置きです。
ネタバレになってしまいますが、来期は180円の増配となっております。
(2022年3月期の章で再度改めて申し上げます。)
ダイキン工業 2022年3月期業績計画
損益計算書
ダイキン工業の2022年3月度業績計画は、
営業利益2,700億円(前年比113%)
経常利益2,700億円(前年比112%)
当期利益1,770億円(前年比113%)
と増益を計画しております。
冒頭で少し申し上げました通り、来期につきましては一気に回復して、営業利益、当期純利益、EPSに関しては2020年3月期を上回る水準を計画しております。
それでは、来期が営業利益以下はコロナウイルス前の2020年3月期を上回る水準にまで回復するであろう利益計画を事業セグメント毎に見ておきましょう。
昨年大きな減益となってしまった化学事業も回復し、空調も110%増ということもあった、全事業部で利益増が期待できる見通しとなっております。
続きまして、増減分析です。
来期は原材料価格の高騰や、固定費他の要因で一気に▲2,000億円レベルの利益の押し下げ要因があるものの、拡販、売価、コストダウンを推し進めることで、営業利益は2,700億円で仕上がる見通しです。
設備投資
また、設備投資と研究開発費ですが、ダイキン工業は2021年3月期は減益となるも、この設備投資と研究開発費については継続して投資しており、右肩上がりの実績および来期見通しとなっております。
メーカーである以上、常に新しい価値を持つ新製品の投入は使命です。
絶えずこの姿勢を貫くダイキン工業は今後も期待できるでしょう。
株主還元
2022年3月期経営見通しの最後に株主還元について言及させていただきます。
来期は、増益により、連結純資産も積み上がることから、連結純資産配当率(DOE)の3%に相当する配当を支払うとしている、この株主還元政策を適用すると、配当は+20円増配の180円となります。
最後に
最後にダイキン工業の現在の株価を見ておきましょう。
現時点株価21,035円は過去5年間で150%上昇した値であり、一時は24,000円まで届いておりましたが最近は21,000円台を推移しております。

まずは来期は2020年3月期レベルの利益水準に回帰することが第一ですし、それを推し進めたら25,000円の壁は破れると思います。
PBRも本日時点で3.58倍もあり、市場からの期待もかなり織り込まれた株価となっております。
さすがTOPIX Core30構成銘柄です。
以上、本日はTOPIX Core30構成銘柄の強いBtoB企業、ダイキン工業についてご報告させて頂きました。
またお会いしましょう!
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